大学が始まってから早4か月が経ちました。冬休みは寒いセントアンドリュースを離れ、イングランドに滞在しています。
僕の理論物理のコースは5年制ですが、1年目の内容はAレベルと被っているので、2年目から直接始めました。
この1学期は高校までの勉強から、大学での学問のスタイルへの適応に一番時間がかかったように思います。取った教科はPhysics 2A, Multivariable CalculusとAnalysisだったのですが、その中でもAnalysis(解析学)という純粋数学の教科が一番印象的でした。解析は、高校までやってきた数学とは異なり、数列の極限や関数の連続性、微分法などの厳格な定義づけを整数の概念から全て考えていくというものです。ニュートンが17世紀に発展させた微積法の数学的裏付けに数学者たちは2世紀以上もかかったというので、もともと難しい領域だというのはあったのですが、数学の抽象さというものに少し慄いた3か月でした。
物理では相対性理論やエントロピーの概念を扱い始め、来年からが楽しみになるような内容でした。
2023年も充実した1年になるように頑張っていきたいと思います。
最後になりましたが、田崎会長、そして財団の皆様の引き続きのサポートに感謝申し上げます。