お知らせ

Nさん(University of Cambridge, Natural Science / Chirist's Hospital出身)

 10月についに大学生となりケンブリッジでの新しい生活が始まりました。そこから2カ月と少しの1学期を終えて感じたことを、おもに生活の変化と学習面についてまとめたいと思います。

 まず生活に関してパブリックスクールとの最も大きな違いは、自由である反面何をするのにも責任が伴ってくるということです。パブリックスクールでの寮生活では大まかな活動の日程があらかじめ決まっていて、朝や夜に点呼があったり先生方が週末も見回りに来たりと、自由度は低いものの何かあったときに頼れる大人がすぐ近くにいる環境でした。大学でも寮生活は続いていますが、授業や実験の時間を除けばそれ以外は自由でその分生活を始めてすぐのころは心細く感じることも多かったです。特に年度の初めは世界中からいろいろな生徒が集まることもあり、様々な風邪が流行するようで、僕も微熱が2週間ほど長引きましたがなかなか病院で取り合ってもらえずとても不安に思ったのを覚えています。また僕の所属しているcollegeでは夕食が月火水の3日間しか食堂で提供されず、それ以外の日は基本的に自炊をする必要があるため、食堂にいくと味にさえ目をつぶれば朝昼晩と食べるものがもらえるパブリックスクールの生活が恋しくなることもありました。ただもちろんそれに伴い自由に時間を使えるようになったことはとてもありがたく感じました。買い物にもいつでも行くことができ、休日は少しのんびりしていても注意されることもなく、何より嬉しかったのはトイレやシャワーが共用ではなくなったことでした。朝の授業前に自分の順番を待ったり、ほかの人が汚した分を片付たりする必要がなくなりそれだけでかなり充実した生活が送れているような気もしました。

 次に学習面ですが、僕はNatural Sciencesという学部で生物系の教科を中心に勉強しています。1年目は物化生地などを含む幅広い理系の教科から4科目を選んで勉強します。僕は細胞学、進化学、生理学、そして生物教科向けの数学(主に統計やプログラミングなど)を選択しているのですが、何より授業や実験の質の高さに驚きました。週に各科目3時間ずつ計12時間の授業があり、数学を除く3科目は3~6時間に及ぶ実験を毎週もしくは2週に1回行います。1つ1つの質が高く、パブリックスクールとは比べられないほどたくさんのことを学ぶことができます。ずっと学びたかった本格的な生物の知識や理論に触れることができ、今までの学校生活の中で1番勉強することが楽しいと感じました。ただその反面覚えることも多く理解にもかなり時間がかかるので、週のほとんどが勉強に消えていくとも多かったです。そこに各科目週1時間の少人数で行うsupervisionがありそこで生物系はエッセイを中心に課題が出されます。このsupervisionについてはcollegeや担当してくれる人によってかなり質に差があり、いまのcollegeに出願する前によく調べておけばよかったと少し後悔もしました。
 1学期は新しい生活や異なる学習習慣に慣れることに精一杯であっという間に過ぎていったように感じました。2学期以降も気を引き締めて学習に取り組んでいきたいと思います。