お知らせ

Mさん(University College London, Philosophy, Politics and Economics / Christ's Hospital 出身)

コロナウイルスの心配もありながら過ごした大学2年生の1年間が無事に終わり、3年生への進級も無事に決まりました。今回の報告書では、この1年間の大学生活と課外活動を中心にまとめます。

大学生活
2021年秋から2022年夏までの2年生のアカデミックイヤーは、前回のレポートでも書いた通り、政治学・経済学を中心としてより定量的な内容に取り組みました。
Rという言語を使用した統計の授業では、国勢調査の結果などを地図に落とし込む際にどんなバイアスがあるのか、手法によってどのくらい見え方が変わるのかなどを学びました。自分の手で統計データを操作していくことができるようになり、よりCriticalな視点を身につけられるようになったと思います。

公共政策の授業では、どのように政府に働きかけることができるのかを学んでいきました。印象に残っているのは「コロナ対策として、政府にどのような提案をするのか?」を、グループになって話し合った時のことです。私の学年のPPEの学生は、半分以上がイギリス国外からUCLに学びに来ています。それぞれの国の政治背景・文化から、提案したい内容も大きく変化するので、4人でも1つの提案をまとめるのには時間を要しました。グローバルな場で合意形成するのはこんなにも大変なのか、と実感するとともに、その中で1つ1つお互いのCommon Ground(これには全員同意できる!というポイント)を見つけ、積み重ねていくことで最終的に合意が得られた時の達成感もありました。

国際関係の授業も、グローバルな大学らしい、たくさんの学びのあるものでした。事前に基礎となるコンセプトや国際関係論をインプットしておき、少人数のセミナーでは時事問題を実際に取り上げて議論する形式でした。ウクライナとロシアの国際問題に関しては、どちらの国からも出身の学生がいたり、情勢に詳しい人がいるなどして、教科書には載っていない生の声・意見を聞くことができたのはすごく貴重な機会だったと思います。

課外活動
対面での課外活動がほとんど解禁されたため、イギリスの地で初めて、剣道の稽古をすることができました。大学の剣道クラブにはおよそ50名のメンバーが世界各国から参加しており、地域のジムや大学のスペースを借りて練習に励んでいます。練習の後は、全員でパブにいってビールを飲みながら交流を深めるイギリススタイルです。大学外の剣道クラブにも顔を出しました。たとえば、イギリス代表と一緒に稽古をしたり、代表合宿にお邪魔したり、たくさん貴重な経験をさせていただきました。大学内の同じ学部の友達だけでなく、剣道を通して大学内外でより広いコミュニティと関わることができており、さまざまな面で恩恵を受けているように感じます。

photo

4月にエディンバラで行われたUni Taikai(大学対抗戦)で団体3位になった時の写真

普段の生活
同じ学部の友達と4人で住み始めた家では、何度かホームパーティーを開催しました。4人がそれぞれの友達を連れてくるので、毎度50人以上がやってくる大規模なもので運営が大変でしたが、自分が普段いるコミュニティ外で新たな友達を作れたり話せたりする大事な機会の1つでもありました。1年間一緒に住んだ4人は、仲良しだけれどお互いに自立して自分のやるべきことを持っている、適度な距離で共同生活ができる人の集まりだったので、とても過ごしやすかったです。

10月からは最終学年となり、卒業論文もスタートします。あと1年とは信じられないくらい、時間があっという間に過ぎていきます。イギリスでのやり残しがないように、最後の1年間も大切に過ごしたいと思います。