専攻を変えての大学受験・そしてギャップイヤー期間ののち、2020年の秋にようやくUCLにて哲学・政治・経済を学ぶ大学生となりました。しかし、コロナ禍の今、私の大学生活は大きく変わっています。
大学生活がスタートした秋頃はコロナの影響が少し落ち着いていたので、心配を抱えつつも10月の初めにイギリス・ロンドンへと渡りました。ロンドンの中心部に大きくそびえ立つ寮で、1000人以上の学生とともに共同生活。授業は全てオンラインで完結するものの、一緒に生活している学生は世界各国の出身で、世界が広がったように感じられました。
哲学・政治・経済の3教科は別々に授業と少人数セミナーが設けられているものの、学ぶトピックの多くは3教科全てに関連したものになっており、非常に興味深いです。私の学部では一学年およそ130人おり、イギリス人からEU圏出身の人、ロシア人、アジア圏のみんな…それぞれが自国についての歴史や政治の知識を持っており、毎回学びの深い議論が交わせます。学期中には、その中でも気があった友達と一緒にご飯を食べにいったり、パブで話しこんだりして、どっぷり大学生活に浸かることができました。
しかしながら、コロナの感染状況が悪化したロンドンは11月初めにロックダウンを実施することとなり、残念ながら東京に戻ってくることとなってしまいました。
今年1月から始まる二学期には戻ろうと計画していましたが、残念ながら1学年中はもうロンドンに戻らずに東京からリモートで授業を受けることとなりました。
もちろん、この今までにないオンラインでの大学生活で不便になった部分もたくさんあります。しかし、私は「オンラインだからこそ」の利点もたくさんあると思っています。例えば、オンラインでの授業やイベントは移動時間を含むことなく、1クリックで参加することができます。世界のどこからでも参加することができるので、コロナ禍以降の私は以前よりもずっと多くのイベントや講義に参加しています。これによって、オンラインでなければ出会えなかったであろう人々との新たな繋がりを生み出すことができています。ロンドンにいながら日本のイベントに参加したり、はたまた東京にいるのにロンドンでの有名なスピーカーの講演を見たり…自分から探していけば溢れるほど見つかる学びの機会は、リモート化したことで作られたよい産物だと思っています。
誰もが、パンデミックの早い収束を願っています。「もしコロナがなかったら…」と考えてしまうこともあります。でも、今は今あるアドバンテージを最大限に活かして、与えられた環境で得られるものを全て利用しよう、とポジティブに前に進んでいます。