
渡英から四ヶ月が過ぎたなんて、到底信じられません。初めての国、初めての学校での英語の生活は、自分が期待していた以上に新鮮で刺激的な環境であったように感じています。Kingswood初めてのタームでは、自分が少しでも興味があると感じたことには積極的に挑戦するよう心がけてきました。
10月には、渡英前から興味のあったThe Duke of Edinburgh’s Award(DofE)というアクティビティの練習遠征に参加しました。DofEとは、ボランティア・スキル・運動・探検などの活動を通して、若者の自主性や成長を育てるイギリス発祥の教育プログラムです。遠征ではWalesのBrecon Beaconsという地域を、グループの仲間と時には励まし合い、時には大合唱したりしながら歩きました。Walesは人の3倍の羊がいる、本当にのどかな丘陵地帯です。見渡す限りの巨大な丘と稜線、牧草地帯と青空。道中の羊やヤギ、野生の馬の群れを横目に歩く、精神的に癒される3日間でした。
Half Termの休暇には、地理の研修旅行でバルセロナを訪れました。人生初のスペインは熱気にあふれた明るい国で、イギリスとは正反対の雰囲気を感じました。念願だったサグラダ・ファミリアを見た後は、浜辺でcoastal managementについて実際に器具を用いてデータを集め、その実際の効果について学びました。2日目と3日目には、観光都市バルセロナで行われた都市のリブランディングや、カタルーニャ地方の歴史について深掘りしました。一方で、個人的に印象に残ったのは、高層ビルや商店街などが多く観光客で溢れかえる道から一本入った居住エリアです。通りの明るい雰囲気とは一変し、古くひび割れ、大量の落書きが施された建物が立ち並んでいました。大通りにも、ホームレスの方がひっそりと集まって暮らしている空き地のような場所がいくつかありました。それらはフェンスやビニールシートで囲われており、決して観光客の目に触れることはないでしょう。超人気観光地・バルセロナの裏の顔は考えさせられるものでした。
Half Termが明け、次に訪れたのはPorlock、Mineheadという隣接する2つの海岸です。この研修はA level地理のコースの一環として行われたものです。PorlockとMineheadは隣り合っているものの、正反対のcoastal managementが行われています。2箇所の違いや効果、その持続性について、浜辺で計測したデータはもちろん、街で実際に住人にインタビューして得た情報などをもとに発表にまとめました。雨と暴風でなかなか厳しい研修でしたが、最後の発表ではDistinguished Presentationという賞をいただくことができました。
11月の終わりには、University of Oxfordで開催された模擬国連に参加しました。Oxfordの街は、10月に大学見学に行ったCambridgeよりもさらに大きく、モダンな雰囲気を感じました。渡英後に始めた模擬国連、初めての大会がOxford大学主催。ステージを数段、どころか十数段飛ばしているように感じられ、ひたすら世界中から集まった百戦錬磨の参加者のスピーチに感嘆するばかりでした。WHO・イランの代表として100人を超える各国の代表者の前でスピーチをするという目標は達成できたものの、必死に取り組んだ中東間ブロック形成の合意には至らず悔しかったです。
その他、英国で新たに挑戦したことといえば、Games(週に2時間の体育の授業)で取り組んだrowingでしょうか。Rowingはイギリスでは老若男女に人気のスポーツのようで、Kingswoodのあるバースにもクラブがあります。毎週木曜日の午後はマイクロバスに乗ってAvon川へ向かい、ひたすらボートを漕ぎました。Rowingは重要なコツがいくつもある、なかなか難しいスポーツですが、同じボートの人たちと呼吸、動作がピッタリと一致し、ボートが勢いよく進み始める瞬間はとても気持ちが良いものでした。
様々なTripやアクティビティに参加した甲斐もあってか、通学生・寄宿生の区別なく多くの友達や顔見知りができました。数ヶ月前に突然入学してきた、英語が流暢でない私のことを常に気にかけ、話しかけてくれたり、家に食事に誘ってくれたりする本当に心優しい人たちです。
最後になりますが、田崎様をはじめとする財団の皆様に心から感謝申し上げます。現在の充実した英国生活は、Tazaki財団のご支援なくしては成り立ちません。春タームでも、与えられた機会を一つも無駄にすることのないよう吸収して、学びに生かせるよう精進してまいります。