もう英国に降り立つのだとは到底信じられません。数時間後から始まる英国での生活はどこか頭に靄がかかっているようでうまく思い描くことができません。飛行機が光速で移動し始めれば時間は待ってくれるのにな、と切に願うほど現実は僕の目の前にあって今にも飲み込まれてしまいそうです。きっと、これまでに何度も英国での生活を思い描いてきたからこそ、不明瞭な空想と、恐ろしいほど色を帯びはじめた現実との不思議な乖離に、こうも実感が湧かないのでしょう。
今はただ、意欲のある仲間たちと学業に切磋琢磨する二年間が待ち遠しく、期待に胸を大きく膨らませています。英国での暮らしは夢であった以上に、これからは現実となるのです。ここまで来た過程を忘れず、少しずつ、ゆっくりと現実と歩みを合わせて前に進んでいきます。
最後に、僕だけでは絶対に叶えることができなかった夢を実現させていただいた田崎さんと財団の関係者の皆さんに心から感謝いたします。また、ずっと見守ってくれた家族や当日徹夜で会いに来てくれた友達も本当にありがとう。これからも皆様のご期待に添えるよう、必死に努力して参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。では、いってきます!