お知らせ

Sさん(女生徒)都立白鴎高等学校出身

 寒く、乾燥する日々が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。イギリスの地に降り立ってから、はや四ヶ月が経ちました。この四ヶ月間は、幸せなことに実 りある日々となりました。

 まず、学習面では、日本と異なる教育制度に順応するよう努めました。 私は、数学、化学、生物を選択しました。どの教科も、何度も躓きながらも、楽しく学習できています。特に化学には、今までにないほど興味を持って取り組んでいます。生物は様々な実験があり、レポートを書くのは大変だけれども、日々増え続ける知識に心を弾ませています。

 放課後は、多様なアクティビティに、幅広く参加しました。 Duke of Edinburghでは、1日かけて地図を見ながら歩きました。また、ボランティアの一環として、毎週月曜日に寮の中の年下の子達に宿題を教えたり、毎日質問を受け付けたりしています。
12月に行われたクリスマスフェアでは、East Asian Societyとして、ほうじ茶ミルクティーとおにぎりを販売しました。連絡や管理など、初めてのことでたくさんの失敗をしましたが、同時に、たくさんのことを学びました。
Science Journalでは、 Natural History Museumに行きました。一階にあるクロカジキの展示品の説明によると、カジキ類は眼球運動に関わる筋肉中のミトコンドリアが熱を生み出すことで、目や脳を温かく保ち、狩の効率をあげているそうです。疑問を抱きもしなかった事象に出会い、生物にますます惹きつけられました。展示品の説明文にはわからない単語が多く、悲しきかな博物館を完全に楽しみきったとは言い難いですが、多くの知識を得ることができました。イギリスにはいくつもの大きな博物館があるので、折に触れて足を運んでみようと思います。
他にも、新しいスポーツや新しい楽器も多数始め、開拓尽くめの日々を過ごしました。

 このように様々な成長を実感する一方、数えきれないほどの至らない点も明るみに出ました。
学習に関して、ボーディングスクールでは、自由時間が多く、自分で勉強する時間がたっぷりある、ということを留学前に聞いていました。しかし私は、授業後にやや欲張り気味にアクティビティを詰め込んだためか、望んでいたほど自分の時間を取ることができていません。隙間時間の活用、図書室の利用などにより、来学期は改善を試みます。
また、「自由と規律」という理念に感銘を受けてきたのにも関わらず、完全に自分を律することができていません。年始の抱負として、2025年こそは自分を律する年にしよう、と改めて肝に銘じつつ、日々の行動の一つ一つに気を付けていく所存です。

 最後になりましたが、この成長の機会をくださった田崎様、Tazaki財団の皆様に感謝を申し上げます。いただいた機会を精一杯生かして、泳ぐことによって口から鰓に水流を与えて呼吸するクロカジキのように、泳ぎを止めることなく鋭意専心して参ります。