お知らせ

Nさん(男生徒) 私立聖光学院高等学校

最後の学期は比較的ゆったりとしていました。授業の内容はほとんど前の学期までに終わっていたため、学期の前半は授業の時間が設けられていても、これまでの内容の復習や自習の時間になることが多かったです。A-levelの試験まで3週間ほどになると、授業もなくなり、一日をほぼすべて自習の時間として使えるようになりました。授業がない分、朝礼や終礼などの時間以外は自分で自由に時間を管理することができました。

その中で、勉強の息抜きとして友達と買い物に行ったり、スポーツをしたりした時間が特に印象に残っています。これまでの学校生活とは少し違った自由な時間の過ごし方ができたことで、まるで大学生になった後の生活を少し先取りして体験しているような感覚があり、今でも大切な思い出として残っています。

A-levelの試験が終わってからは、さまざまなイベントや卒業式、卒業旅行などが続きました。それまでの学校生活を締めくくる時間は思っていた以上に早く過ぎ去り、気づけばあっという間に卒業を迎えていました。その日々が終わってしまったことを今でも大変寂しく感じています。

さて、今回のレポートでは日本に帰国して感じたことに関して、少し書こうかと思います。

日本に戻って最初に感じたのは、懐かしさでした。久しぶりに日本の食事を味わい、高校や地元の友人たちと再会する中で、自分の故郷が持つ温かさを改めて感じ、少し感傷に浸っていました。長く離れていたからこそ、それまで当たり前だと思っていたものが、実は自分にとって大切なものだったのだと気づいたのだと思います。そして、日本で過ごしてきた時間や、そこで築いてきた人とのつながりは、今の自分を形づくる確かな一部なのだと再確認することができました。

しかし、旧友との再会がもたらしたものは、懐かしさだけではありませんでした。

彼らと話していると、以前の関係が蘇り、そこには昔の頃の自分たちがそのまま残っているようにも感じられます。しかし同時に、再び会って会話を交わし、時間を共に過ごすことで、今の自分達はもうそこには戻れないのだということにも気づかされます。この二年間、私は異なる文化や教育環境の中で生活し、さまざまな背景を持つ人たちと関わる中で、自分の価値観や人生観を少しずつ変化させてきました。それは私だけでなく、彼らもまた、それぞれの場所で新しい人と出会い、異なる経験を重ねる中で、それぞれの価値観や人生観を築いています。

ただ、この小さな違いは、決して寂しいものではなく、これは私たちがそれぞれの道を歩みながら、少しずつ成長してきた証であり、再会したときにお互いのことを知り直す機会を与えてくれるものでもあります。そして何より嬉しいのは、どれだけ時間が経ち、どれだけ異なる道を歩んできたとしても、再び会えば、昔と変わらないように笑い合える友人がいることです。変わったところもあれば、変わらないところもあります。その両方を含めて互いを知り、これからもそれぞれの変化を共有しながら、以前よりも深い関係を築いていければと思います。

こうした経験を通して、今では、自分の価値観がこれからも変わり続けることを、むしろ楽しみにしています。これまでの経験や環境、出会ってきた人々が、今の私の価値観や人生観を形づくっていることは間違いありません。それらを大切にしながらも、これからは、その時々に自分が置かれている場所や、そこで出会う人々、与えられた環境に、これまで以上に自分自身を開いていきたいと思います。

大学に進学すれば、これまで以上に多様な背景や価値観を持つ人々と出会うことになると思います。そのときに、自分がこれまで積み重ねてきた経験を土台にしながらも、少しずつでも成長していきたいと思います。

二年間を振り返ってみれば、もう二年も経ったのかという気持ちと、イギリスへ向かう前の生活が、もうずっと昔のことのような感覚が不思議なくらいに同時にあります。二年間という時間の長さそのものよりも、その間に経験したことや、出会った人々、そして何より自分自身の変化が、それだけ大きかったのだと思います。
スコットランドでの生活は、とにかく新しいことの連続でした。新しい友達ができ、新しい挑戦をし、思い通りにいかず悩むことがあっても、一つずつ乗り越えてきました。こうした一つ一つの経験そのものが、この二年間を特別なものにしていたのだと思います。この二年間を過ごせたことは、自分の人生にとって非常に大きな意味を持つものになりました。このような貴重な機会を与えてくださった財団の皆様には、心から感謝しています。本当にありがとうございました。そしてこれからも、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。