お知らせ

Kさん(男生徒) 私立武蔵高等学校

極寒の冬が過ぎ、イギリスも段々と暖かくなっています。渡英してから2ターム目ということもあり気がつけばハーフタームも過ぎ、いつの間にかイースター休暇に突入していました。今はホストファミリーの家でリラックスしつつ、ターム明けの試験対策に取り組んでいるところです。勉強や日常生活のリズムが大きく変わったタームだったので、このレポートではここ数ヶ月僕や僕の周囲にどのような変化があったかを中心に報告していこうと思います。

まず一番大きな変化は、Computer Scienceの授業がオンラインになったことでした。前回のレポートに書いた通り先学期末に対面で教えていたComputer Scienceの先生が先学期末に退職し、今学期から暫く別の学校で教えている先生がオンラインで授業するという全く違う授業の形態になりました。オンライン授業特有の先生と生徒との連携の難しさより最初は混乱することも多くありましたが、授業そのものについては段々と慣れることができました。しかし授業形態の変化による一番の影響は授業そのものではなく、生活リズムの変化にありました。今教えている先生との時間調整の関係で、週4コマ全ての授業が授業時間外の夕方や本来スポーツ等をやっているはずである昼過ぎに動いたのです。結果として秋学期の時点である程度習慣化していた自由時間の時間配分がほぼ白紙となり、もう一度時間配分を考え直すことになりました。しかし、幸いにも今までComputer Scienceがあったコマが全て自習時間になったため、勉強に集中することができる時間は増えたように思います。A-levelの他の科目については、先タームに続いてMathsやComputer Scienceと比較するとChemistryが相変わらず少々遅れを取っているものの、科目としての全体像が見えてきたおかげで徐々に改善しているように思います。また、Chemistryの先生から定義をしっかりと覚えろとアドバイスを受けたため、今までより暗記に重点を置いた復習を行なっています。

また、勉強以外で僕が主に専念している音楽にも大きな変化がありました。僕は留学前からトランペットを吹いており、Christ’s Hospitalでもマーチングバンドやビッグバンドでトランペットを演奏していました。しかし秋学期の途中から歯科矯正治療の器具を取り付けた関係上、トランペットを今まで通りに吹くことができなくなってしまいました。器具を取り付けた後も暫くはトランペットを吹いていたのですが、今までのように吹けないことによるショックやマウスピースと矯正器具が当たる時の痛みによって数ヶ月で心が折れてしまいました。僕がトランペットを教わっている先生に相談してみたところ、他の金管楽器を演奏してみてはどうかとの提案を受けました。トロンボーン、ユーフォニアムをそれぞれ3週間程体験した後、チューバに落ち着きました。演奏するパートも音域もトランペットと全然違うものの、習い始めてから1ヶ月ほどでチューバパートとしてマーチングバンドに復帰することができました。

このように先学期とは全く違う生活バランスにストレスを感じることも多かった冬学期でしたが、「楽しい」と思うことができる機会も多くありました。その中で最も記憶に残ったのがプレミアリーグの試合での演奏です。冬学期が始まって数週間後、ブライトンでのプレミアリーグのサッカー試合にChrist’s Hospitalのマーチングバンドが招待されました。試合開始前にフィールドの端に並び、大勢の観客の前で”Sweet Caroline”や “Don’t Stop Believing”を演奏した後の爽快感と達成感は今でも心に残っています。

この8ヶ月は僕の気がつかないうちに凝り固まってしまった考えを考え直し、改める良い機会だったように思います。支援してくださっている財団やガーディアン、先生方には感謝が尽きません。引き続き宜しくお願い致します。