何度も推敲したPersonal Statementを担当の先生に提出し、赤ペンで埋め尽くされた修正を
前に呆然としたところから、私のU6thは始まった。週末中に書き直すように言われ、長い夏
休みが終わった初日から、厳しい現実を目の当たりにした。最終学年の秋学期は、大学入
試の準備で忙しくなることは予想していたものの、当時は、果たしてこの三か月間やり遂げら
れるか不安で仕方なかった。
私が選択した経済学部の入試は、大まかに3つのプロセスがあった。まずは9月中旬の
Personal Statementの完成とUCASへの提出。次に10月中旬に実施されたWarwick、LSE、
Cambridgeで必要な数学の試験、TMUA。そして最後に12月初旬のCambridgeの面接だ。
Personal Statementでは、単に経験や読んだ本を羅列するのではなく、何を学んだのか、ど
のような視点に興味を持ち、自分の考えをどう深めたのかを明確に書くように指示された。
与えられた三日間、次こそはいい評価をもらおうと奮闘し、これまで読んだ本や論文を読み
返し、構成を練り直した。次のミーティングでは一転、先生から「もう提出できる完成度だ」と
評価をもらえることができた。その後は、UCASを担当の先生と確認しながら記入し、スムー
ズに第一関門を突破することができた。そして、次の課題であるTMUAの試験勉強に専念し
た。試験本番ではPaper 1に手こずり、手ごたえを感じられなかった。試験勉強にしっかり力
を注いでいただけに、少し悔いの残るものとなったが、Warwick からは試験結果後すぐに
Offerをもらうことができ、安心できた。11月の下旬にCambridge面接のOfferを受け、そこから
4回の学校の先生との面接、2回の外部の経済学者との面接を通じて準備を進めた。面接
では、見慣れない問題や経済学理論について聞かれたときに、自分の知識をどう活用し、
面接官のヒントや指示にどう対応するかが重要だった。そのため、記事を読む際には、グラ
フが示す意図や因果関係・相関関係を意識し、多角的に考察する練習を重ねた。さらに、
自分の考えを口に出して表現することも繰り返し練習した。ケンブリッジから帰りの電車の中
では、本番の面接が頭の中で何回も再生され、もっとこう答えればよかった、なぜここで手こ
ずったのだろうかと考えを巡らせ続けた5時間だった。まだまだ勉強不足であることを痛感し
た一方で、実際にケンブリッジ大学の経済学者と話す中で、やっぱり経済学が好きだと改め
て実感できた。
この三カ月間は、Admission Testの結果や大学からのOfferに一喜一憂し、精神的な安定を
保つのが難しい時期もあった。そんな時、支えになったのは学校や友達からのサポートだっ
た。Tutorの先生は疲労困憊している私を気遣い、一日授業を休むように勧めてくれたり、
普段厳しい先生から励ましの言葉をいただいたり、また友達との夕食で他愛ない会話にリ
ラックスできたりした。
大学受験一色だった秋学期だったが、学業以外にも楽しみをみつけることができた。Coffee
Concertでは、U6thの4人でフルートを演奏し、Autumn Concertではくるみ割り人形をフ
ルートグループで演奏することができた。
長い時間をかけた努力が実を結ばないように感じた時期もあったが、このプロセスを通じて
多くのことを学ぶことができたと思う。今は大学からの最終結果を待つだけとなったが、全力
を尽くしたという実感があるので、どのような結果であってもそれを受け入れ、次のステップ
に進んでいこうと思う。
このような貴重な経験をさせていただいたことに、心から感謝しております。