Michaelmas termが終わり、二度目のクリスマス休暇を迎えました。一度触れている分、渡英直後に比べると様々な文化や慣習に適応できているのを生活の端々で実感しています。
今タームは、Predicted gradeを決める試験やPersonal statement,大学からのInterviewなど、大学受験にまつわる手続きや試験に常に追われている感覚がありました。特に自分の場合は大学の入学資格を満たすためにIELTSを受験しなければならなかったため、これまで以上にタスクマネジメントに気を遣う必要があり、休暇の度にベッドに倒れこんではホストファミリーに心配をかけていました。しかしこれらの重要な課題を終わらせた今、大学受験に関してはA-levelの試験本番を残すのみです。休暇中は適度に体を休めつつ今までに習ったトピックを総復習し、次のタームに備えていこうと考えています。
一口に忙しかったというのは少し乱暴に感じるため、それぞれの試験などについて着目し、自分の体験に絡めて記していきます。まず学期初めの試験ですが、科目毎にある外部試験などに比べると難易度が低く、決まった型に沿うような問題が多いためさほど苦戦することはなく望んだGradeを手に入れることができました。また自分は去年Japanese A-levelを受験していないのですが、Tutorに話をすると授業も受けていないのにA* predictionをくれました。フランス語を取得して授業も受けているのに望んだGradeを取得できていない友人も居る中で少し不公平にも感じますが、そもそも大学からのオファーによっては使えるかもわからない科目になるため、必要に応じて受けるかどうか決定することができるという意味では今年になってからの少し遅めの受験にもメリットがあるのかもしれないと思いました。Personal statementについても夏休みの終わりからタームの始まりにかけて校内外のTutorと相談しつつ仕上げ、Predicted gradeとともにUCASに送信しました。自分の場合は志望校を五校決めるのに時間がかかり、フォームを提出するギリギリまで悩むなど、Early entryだったことも含めて多少バタバタしてしまいましたが、先生方の迅速かつ手厚いサポートのおかげで無事諸々の手続きを完了させることができました。UCASが送信されてからはいつ大学からオファーが来るのかそわそわしてしまい、特に周りの友人が同じ志望校から連絡を受けているのを見ると焦りを収めるのに苦労しました。無意味にメールボックスを開いては企業からの広告などを見つける日々はまだしばらく続くと思いますが、手続きが進行するにつれ重大な連絡の来る日程などが事前に伝達されるようにもなってきたため、少し落ち着きを取り戻しつつあります。このように慌ただしい日々を送る中ではミスを犯すこともあり、アプリケーションにおいて大きな比重を占める外部試験を受けた際には肝を冷やしました。大学やコースによって必要な試験は大きく異なってくるのですが、自分の場合はPATと呼ばれる物数混合の試験をハーフターム中に受けることになり、公式サイトなどで情報を集め過去問などを解くことで準備していました。ただ試験情報の確認が少し甘かったようで、今年から試験がコンピューターベースになることは把握していたのにもかかわらず、全ての問題が選択式になることを読み落としてしまっていたため、試験当日は例年に比べて多すぎる問題数や見慣れない問題形式に困惑していました。幸いなことに試験形式の変更を受けて問題自体は易化しており、オファーはもらうことができたため結果的に最悪の事態は免れることとなりましたが、この経験は自分に多くを教えてくれたと思っています。最後に面接について話すと、これは特殊ケースだと思われますが、自分の場合Oxfordから二つ、Imperialから一つと合計三つの面接がすべて同じ日に割り当てられました。始まる前はかなり緊張してしまい、またImperialの面接はいくつかのパートに分かれて計四時間ほどかかったため、終わるころには疲弊しきってしまいましたが、直前の面接の反省点などをすぐ活かすことができるなど、良い点もありました。Oxfordの面接に関してはネット上などにも情報が多く存在し、準備などもやりやすかったのですが、Imperialは特にグループ面接に関わる言及が少なく、どんなものであるか事前に対策することも難しかったため実際に受けるまではかなり不安でした。ただ試験直前にはチュートリアルのようなものもあり、グループごとに割り当てられるタスクの内容は予想していたよりも単純だったため、他の受験生の取り組み方などを参考にしつつ求められているであろうスキルを試験官に見せるよう意識して議論に参加しました。このような対応力は留学後多様なことに手を付け、安全圏から抜け出して経験を積んできたことで培われた部分もあり、振り返れば言語面での成長なども実感できる良い機会だったと思います。
学校での生活面に目を向けると、Year13に上がってからは様々なことが変化しました。Christ’s Hospitalでは最終学年専用の寮が東西に二つあり、自分もその内の一つ、Grecians Westに移るところからタームが始まりました。男女混合で学年の半分が同じ寮に住んでいるため、今までは接点のなかった同級生たちと話す機会が増え、交流の幅が広がったことで更に一段階学校になじめたような気がします。また寮の運営におけるコンセプトとして、生徒を大学生活など次のステップに備えさせる、というものがあり、自由と責任の範囲が拡大されたのが勉強に集中しやすい環境作りに多大に寄与していると感じます。学習環境に関しては、去年度までは専ら自室で勉強していたのですが、今年からは最高学年にのみ解放されている自習室を使用することが多くなりました。今まではあまり意識していなかったのですが、学年全体に対して様々なサポートが展開されており、A-levelの受験に向けて理想的な環境を生活レベルで整備できるのが寮制の一つの利点なのかもしれません。ここ最近は大学受験を意識するにあたって更に後の将来について考えることも増え、周りの大人やインターネットを通じて情報を集めつつ、社会に出るまでに時間と体力、施設などのリソースをできる限り活用するにはどうすれば良いのか夢想しています。これまでは自分の取れる可能性を最大化する方向に進むだけだったのが、可能性を取捨選択して自分の望む未来に近づいていく必要が増え、選択の重みが増していくことに高揚感を覚えます。これからも努力と自己研鑽を怠らず、絶えず思考を続けて残りの留学生活も意義のあるものとしていきたいです。最後になりますが財団の皆様、日頃からのサポート心から感謝しています。パブリックスクール生活は残り半年ほどとなりますが、これからもよろしくお願いします。