お知らせ

Kさん(女生徒)私立開智高等学校出身

二度目の冬休みを迎え、極寒の中、ホストファミリー宅の暖炉の前で飼い猫と戯れる毎日は、心も体も温まる贅沢なひとときです。とにかくやるべきことをこなしながら忙しい日々を送る学校とは違い、ホッとする時間の取れる長期休みにはワークライフバランスの大切さを改めて感じます。ホストファミリーと温かい紅茶を片手に他愛もない話をする時間が、驚くほど心を落ち着かせてくれ、こうした生活の中にある「ゆとり」の瞬間にイギリスらしさを感じます。

今学期は、UCASの出願準備が大部分を占め、改めて自分の進みたい道について深く考える機会になりました。この夏、ケニアの医療インターンシップに参加し、低資源地域の医療現場に触れる中で、医薬品が持つ可能性とそれらを支える薬理学や生化学の力に深く魅了されました。そのため、大学ではこれらの分野を深く学びたいと思い、薬理学のコースにアプライしています。Personal Statementを書く際には、限られた文字数で自分の思いや経験をすべて伝えることの難しさを感じましたが、最終的には読んでくださった先生方から「あなたの声が聞こえる」とコメントをいただき自分らしさがなんとか表現できたのではないかなと思います。
また、Personal Statementでは、HIV治療薬であるReverse Transcriptase InhibitorがRNA-dependent DNA synthesisとDNA-dependent DNA synthesisの両方のステップで取り込まれるにもかかわらず、なぜ正常なDNA複製には影響を与えないのかという疑問を取り上げ、その仮説を考えるために様々な研究文献を読みました。しかし、納得する答えにはなかなか辿りつけず、化学の先生に相談したところ、先生も一緒に悩んで下さり、授業のたびに新しい発見を共有してくださるなど、非常に手厚くサポートしてくださいました。こういったカリキュラム外の質問にも全力で応えてくれる先生がいる、そんな環境で学ぶことができて本当に幸せだと感じています。

学校生活については今年からGreciansだけの寮に移り、他の寮にいた友達とさらに親しくなることができました。落ち込んでいるときには「気分転換に外に出よう」と授業後にスケートに連れ出してくれる友達がいたり、一緒にキッチンで料理をしたり、気づけば私ばかり元気をもらっていて、こんな友達がいてくれることに感謝する日々です。
残りの二学期、そのうち一学期は試験が詰まっているため、慌ただしく過ぎてしまうことが予想されます。CHでの生活も残り少なくなり、この場所で過ごす時間が終わってしまうのだと思うと、言葉にできない寂しさにかられます。だからこそ、これまでお世話になってきた方々や支えてくれた友人たちへの感謝の気持ちを忘れずに、少しでも恩返しができるよう心がけたいと思います。

いよいよAレベル本番も近づいてきて、試験日から逆算して復習を進めるようになりました。不安な気持ちが大きいですが、築いてきた友人たちや、支えてくれる存在があるからこそ、前向きに乗り越えていけると思います。
自分らしさを忘れずに最後まで全力を尽くしていきます。