お知らせ

Kさん(女生徒)私立開智高等学校出身

入学してから初めてのタームを無事に終え、安堵と同時に時の経過に少々焦りを感じています。この4ヶ月間は私の人生の中で最も濃く、あっという間に過ぎ去っていきました。楽しい瞬間はあっという間に過ぎるといわれていますが、この4ヶ月間、もちろん楽しいことばかりではなく、勉強面、人間関係、文化の違いなどでさまざまな壁にぶち当たり、葛藤が続きました。しかし、充実感とはまた異なる鮮やかで挑戦に満ちた日々だったと思います。

まず学習面について、私は数学、化学、生物、経済の4科目を取っています。

数学
今のところ数学は日本の既習事項と被っているため、特に苦労はしていませんが、人に説明をすることにまだ難しさを感じます。試験などで答えを書くとなると、数式がメインだったり、使う英語の構造もだいたい型が決まってくるので問題はありませんが、友達に教えてほしいと頼まれた際、紙に数式を書きながらこれがこうなって、というようにThisを乱用してしまっています。また、日本で習った数学の裏技やそれらの証明まで、共有したいことは山ほどあるのに、自分の英語力では専門的な事柄を説明することができず、もどかしさを感じています。
数学の授業中でも答えを上手く説明することに対する自信の無さや他のクラスメイトもあまり発言をしないことから、自ら手を挙げることはほとんどありませんでした。すぐ側にある日々の成長するチャンスを逃していたと反省しております。そのため、来学期は数学のクラスでだけでも空気を読むのではなく作れる人間になる。率先して手を挙げながら人が動きやすい空気を作るというのを1つの目標にしようと思います。

化学
イギリスに来て一番最初に苦労したのが化学でした。Pre A level で化学の授業を受けていなかったため、CHでの一番最初の化学の授業が私にとって初めての英語での化学でした。初回だからシラバスの確認などだろうと油断していたのですが、容赦なくGCSEの復習から始まり、何も分からず、悔しさや恐怖心で涙を堪えながら授業を受けたのを覚えています。
最初のうちは予習や復習の進め方に戸惑い、まず何から始めたら良いのかすら分からない日々が続きましたが、先生方や周りの友人、そして田崎生の先輩からの助言により、現在では学習のサイクルが確立でき、授業にもついていけています。
今学期は化学を重点的に勉強していたこともあり、化学への理解が深まり、日本にいた頃より一層興味を持つようになりました。一時は教科を変更することさえ検討しましたが、諦めずに粘り強く取り組んできて良かったと心から感じています。

生物
生物は選択した4科目の中で一番好きだということもあり、とても楽しんで授業を受けられています。
新しい単元を学ぶたびに実験もあるため、学んだ知識をすぐに実践できる環境が整っています。そのため、毎週授業の復習に加えて実験の手順の確認や実験後のwrite upの課題など、忙しくはありますが、その分理解が深まり、「好き」を追求することの楽しさを改めて実感しています。

経済
経済はエッセイ科目とされており、試験では文章のロジックチェーンが適切か、実例が取り入れられているかなど、単なる知識だけでなく様々な要素を如何に論理的に関連づけられるかが重視されます。そのため、エッセイの課題や試験で思うように点数が取れなかったり、時間内に書き終わらなかったりと、かなり悪戦苦闘しています。これらを克服できるよう、日々努力していこうと思います。

授業はだいたい午前中で終わるため放課後はほぼ毎日アクティブがあります。こちらに来てから17年間触れてこなかった音楽に挑戦しています。週に1回アコースティックギターのレッスンをマンツーマンで受けています。CHでは多くのバンドが存在し、全体的に音楽・楽器の設備がとても充実していると思います。まだまだ初心者中の初心者ですが、卒業する頃には少しでも人前で披露できるくらいになっていたら嬉しいです。

また、ずっとやってきた水泳も週に2回ですが続けています。入学当初、何もかもが慣れず不安で、非常に弱気になっていた時期がありました。しかし、プールに飛び込んで久しぶりに泳いだ瞬間、なんだか不安が一瞬にして解けたような気がしました。水の感触や水中の静寂が、日本で慣れ親しんだものと似通っているため、安心感を与えてくれたのかもしれません。

同じアクティブを取っている友達からも水泳を通して色々質問されたり会話が広がるようになりました。水泳はただの運動だけでなく、友達との絆を築く手段となり、新しい環境での心の支えともなっています。

これからも新しいことに挑戦しながらも長く続けてきたものも大切にしていきたいと思います。

また、休暇中はホストファミリーのお宅で過ごしています。みんな常に気にかけてくださり、とても親切で温かい方々です。そしてただゲストとしてもてなされるだけでなく、本当の家族のように接してくれるのが何より嬉しいです。私のホストファミリーはみんなそれぞれ仕事や学校などで忙しくしてることもあり、家事などはみんなで協力してこなしています。そのため私も時折みんなの夕食を作ったり、家族の一員として少しでも役に立てるよう心がけています。
一緒にいるだけで安心できて自然と笑顔になれる最高のホストファミリーに恵まれて心から感謝しています。

この4ヶ月間無事に過ごせたのも財団の皆様、家族やイギリスで出会った沢山の方からのサポートのおかげです。まだまだ課題も多いですが、少しずつ、でも確実に前に進んでいこうと思います。
これからもよろしくお願い致します。