お知らせ

Aさん(女生徒)都立西高等学校出身

Kingswood 最終学年であるYear 13の1学期が終わりました。昨年は新しい環境で自分の居場所を確立することに必死でしたが、一年経ち学校や寮、友達や先生方など色々な事が慣れ親しんだ環境になったこともあり、忙しいながらも楽しく充実したものでした。
Kingswoodの女子寮は、Year12まではルームシェアですが、Year13になると1人部屋になり、今はYear 13だけのCorridorで生活しています。他学年に比べ人数も少なく、仲良く平和な寮生活を送っています。親友が隣の部屋にいるためよく夜まで話をしたり、自分時間が欲しいときは部屋でゆっくりしたりと、程よい距離感で寮の仲間と過ごせるようになったと思います。また、Sixth Formが勉強したり、普段授業のないときに過ごしたりするDixonという建物では、Year 13になると一緒の部屋になるメンバーを自分たちで決めることができるため、私は仲の良い友達4人とシェアしています。勉強しなければならないときには、お互いをチェックし励ましあったり、空き時間にはたわいもない話で盛り上がったり、居心地の良い特別な空間となっています。二年目のKingswoodは、気の許せる友人たちのおかげで、格段と楽しくなったように感じています。

今学期は大学のためのApplication提出もあり、慌ただしい時期でもありました。私は一年前から色々な大学のコースを調べ始め、オープンデーなどで実際に大学を訪問しながら自分が行きたい大学やコースについて熟考していました。同じコースでも大学によって中心となっている分野に違いがあり、私が大学を経て学びたいことや得たいスキルとマッチするコースがオックスブリッジにはなかったため出願しませんでした。私が出願した大学では基本的にインタビューなどがなく、Personal Statementに置かれる比重が重いため、夏休みに入る少し前から書き始めていました。Tutorの先生や教科の先生など、色々な方々の協力を得て推敲を繰り返し、満足のいくPersonal Statementを作成し出願することができました。

10月のハーフターム中には、HistoryとPoliticsの科目を取っているSixth Formの生徒で行くUSA Tripに行きました。1週間、Washington, D.C.とPennsylvania 州(主にPhiladelphia)にある、歴史的・政治的に重要なスポットを訪れました。Washington, D.C.では、アメリカ合衆国議会議事堂やワシントン記念塔、スミソニアン博物館、リンカーン記念堂などを訪れ、Philadelphiaでは、独立記念館やアメリカ革命博物館などを見学しました。初めて見る様々な景色に圧倒されながら、友達と互いに知識を共有しながら議論し合うのはとても楽しく、特別な体験になりました。
また、11月に行われるアメリカ大統領選挙の直前ということもあり、その白熱した雰囲気を実際に感じることもできました。A-LevelのPoliticsではイギリスとアメリカ両方の政治システムについて学ぶため、イギリス総選挙とアメリカ大統領選挙が同じ年にあり、実際に観察できるのは非常に貴重な機会でした。選挙人の数が多い激戦州であるPennsylvaniaでは、選挙関連の広告やチラシも、民主党の安全席と見られるWashington, D.C.と比べるとはるかに多く、Electoral College System(選挙人制度)の大きな特徴を感じられました。イギリスでの議会選挙は、日本の衆参議員選挙と比較的似ており、選挙区ごとに候補者が街中で演説をしたり、家や地域を周回したりと実物の候補者ありきの選挙運動に重きが置かれています。イギリス選挙時でも、比較的小さい選挙区の中で選挙運動が行われるため、有権者が候補者を見る機会は多くありました。しかし、アメリカ大統領選挙では候補者2人が全国で運動しなければならないため、Swing State(激戦州)にとても重点が置かれています。実際に候補者が選挙期間に訪れる州も限られており、有権者が候補者を実際に目にする機会はイギリスと比べるとはるかに少ないと言えます。またアメリカでは、イギリスに比べ選挙にかける費用も桁違いなため、候補者たちが周回できない分、広告やSNSでの活動に重きが置かれています。実際Trip中にも、ありとあらゆる場所で選挙関連の広告を目にしました。イギリスでも議会総選挙の時には、政党のつくる広告がテレビやネットで流れることはありますが、アメリカの大統領選挙時とは比べものにならない量であるという話題はTrip中に何度も上がりました。2024年は世界各地で選挙が行われ、世界人口の半分が選挙に参加したElection Yearでした。そのような重要な年に、イギリス総選挙とアメリカ大統領選の様子を現地で観察できたというのはとても貴重な体験であり、それを友達と共有できたことが本当に良い思い出になりました。

冬休みは、ホストファミリーと楽しくのんびりと過ごしています。ホストシスターが始めたスケートの練習に一緒に行ったり、友達と会ったりしています。クリスマスイブには、去年と同じようにイギリスのクリスマスの風物詩であるPantomimeというコメディミュージカルのようなものを観に行きました。クリスマスは、ホストファミリーの親戚と一緒に食事会をするなど楽しく過ごすことができました。イギリス人にとってクリスマスは、家族とともに過ごす一年で最も大切な時間です。家族の一員として迎え入れてくださり、この大切な時間を一緒に過ごすことができることに感謝の気持ちでいっぱいです。この一年間を通して、ホストファミリーの親戚とも交流を深め、仲良くなれたことを本当に嬉しく思います。このような素敵な出会いやこの貴重な留学生活を支えてくださっている全ての方々へ感謝しながら、これからも精進していきたいと思います。