英国留学が目前に迫る中、私の心の中は期待や不安、寂しさなど様々な感情が入り混じっています。
私は将来、貧困や貧富の格差など社会的、経済的な問題に対して取り組み、解決の力になりたいと考えています。私が世界に興味を持ったきっかけは、幼少期に南アフリカ共和国やカナダに滞在した経験です。当時は幼くて社会事象などについては考えていなかったものの、帰国後に読んだ本や、学校での学び、ニュースなどを通して国際社会が直面している課題について知り、衝撃を受けました。そして世界が抱える様々な課題を考え解決するためには、語学力に加え、異文化に触れる経験や多様性への理解、そして専門的な知見が必要不可欠だと考え、海外大学で自分の可能性や行動力を高め、世界をよりよくする力になりたいと考えるようになりました。
このような志を持ち奨学生に応募したのですが、実際に選ばれた時には喜びと共に、今の充実した高校生活を途中で辞める悔しさと寂しさもこみ上げてきました。自分の道がこれであっているのか思い悩んでいたとき、家族や友達、学校の先生方に支えられ、イギリスへ行く決断をすることができました。その時に、自分が今までの人生において、たくさんの人たちに支えられてきたことを実感しました。私がその人たちにできる一番の恩返しは、この5年間の英国留学で自らの能力を高め、将来自分自身が社会貢献できる人に成長することだと思います。
イギリスの高校では経済、数学、発展数学、化学を取る予定です。経済では、色々な社会問題を経済という視点からとらえられるようになるという目標があり、大学進学の基礎を固めたいと思います。そして勉学に励むことはもちろんのこと、その他のアクティビティにも積極的に取り組みたいと考えています。特に、長年続けているピアノやクラリネットの経験を活かし、世界共通の言葉といわれる音楽を大切にしながら、自分の視野を広げ、学びを深めていきたいです。私にはこの留学だけに限らず、「自分のバックグラウンドを大切にし、周りを尊重しながら成長する」という目標があります。これから大変なこともたくさんあると思いますが、これらの目標を忘れず、芯を持ちながらも柔軟に生きていきたいと思います。
そして、自分らしく何事にも精一杯努力し、今まで築いた絆や感謝の気持ちを忘れることなく、これからイギリスで出会う新たな縁も大切にして大きく成長していきたいと思います。
最後に、留学の機会を与えてくださった田崎理事長をはじめTazaki財団の皆様方、応援してくれた友達や先生方、そしていつも側で見守り支えてくれている家族に感謝の気持ちを伝えたいです。