渡英してから1年が経ちました。この1年は今までの中で最も刺激的で、色々な面で成長できたと
思います。現在、夏休みも終わりに近づいており、最高学年として最後の1年を迎える期待感とと
もに、大学進学に向けての緊張感が高まっています。今回のレポートでは、夏休みについて書こ
うと思います。
この夏は、ケンブリッジ大学のサマースクールに参加しました。これは、Isaac Physicsというサイ
トが主催する物理の大会で結果を残すと招待されるというもので、前々から準備をしていた甲斐
があって、無事招待を頂くことが出来ました。実際にケンブリッジ大学のチャーチルカレッジに泊
り、講義はキャヴェンディッシュ研究所で行われました。主な講義内容は量子力学についてで、
シュレディンガー方程式や井戸型ポテンシャルなどを扱いました。難しい内容が多かったです
が、量子力学に関しては勿論のこと、微分積分などの自分が今までやってきた数学がどのように
物理で応用されているかについて知る良い機会となりました。講義以外にも、コーパスクリスティ
カレッジで豪華なディナーがあったり、夜中まで仲間たちと一緒に物理や数学の問題を解いたり
ととても有意義な時間を過ごせました。また、周りの仲間たちの優秀さと志の高さに感心しながら
も、それを圧倒するケンブリッジ大学の教授陣はとても刺激的で、将来はこういう人達と勉強して
いけたらうれしいと思いました。
また、この夏休み中はホストファミリーと出かけたり、映画を見たりと勉強以外でも充実した夏休
みを過ごすことが出来ました。ホストファミリーの誕生日パーティーでは、何十人もの人が家に集
まり、私もそこでサイレントディスコというものを経験しました。他にも、私が大学に行って一人暮
らしをするようになった時のためにと、ホストファミリーが料理の作り方やイギリスで過ごす際に
知っておくと良いことを一つ一つ丁寧に教えて下さり、たくさんの学びがありました。これは、長期
期間中に母国に帰る他の留学生たちが経験できない、Tazaki生ならではのことだと思います。ホ
ストファミリーと一緒に過ごす日々が、かけがえのない大切なものであると改めて感じるとともに、
日頃から感謝の気持ちを素直に伝えていきたいと、この夏特に思いました。夏休みが始まった当
初は2か月もある、という感情でしたが、実際この夏は一瞬で過ぎ去り、悲しい気持ちもあります
が、それだけ充実していたのだと自分に言い聞かせて前を向こうと思います。
最後に、この1年間私は財団の方々をはじめ、学校の先生方、ホストファミリー、ガーディアン、先
輩方、そして同期の仲間と、多くの方々に支えられてきました。1年間本当にありがとうございまし
た。これからいよいよ、勝負の2年目が始まります。Kingswoodでの最後の1年を存分に楽しむと
ともに、大学進学へ向けて悔いの残らないようにやりきりたいと思います。全てが終わって日本に
帰国した際に堂々と胸を張って良い報告が出来るようにこれからも励んで参ります。