渡英してから早くも半年以上が経ち、ピアノの発表会やイースター祭、マラソン大会など多くの学校行事に参加する機会に恵まれました。また、日本語ではなく英語を通じて取り入れる情報が増えてきたことで、ようやく自分がイギリスの学校で勉強しているという実感が湧いてきたように思えます。
大学受験に向けて、ハーフターム休みの間にUCLやケンブリッジ大学の見学に行きました。街や人々の雰囲気など、実際に足を運ばないと得られない気付きが多くありました。ほかにも、インターネットを利用して数学や物理の問題、大学の講義の動画を拾ったり、物理に関する本を読んだりしています。夏休みには、ICLで行われるサマースクールを受講することが決まり、教室の外での学びを得る機会を存分に活用できていると思います。
今後の課題としては、日常会話で使われる英語の勉強により真剣に取り組むことが挙げられます。渡英から半年以上が過ぎ、この学校の持つ特徴や、先生方の教え方のクセ、他の生徒の人柄など、ある程度身の回りの環境に対する理解がある程度追いつきつつあります。
一方で、周囲の人々から自分自身に対する理解はあまり進んでいないかのように思えます。この約半年間、会話の流れや集団の動きについていくのに必死で、大げさに言ってしまえば無害で礼儀正しい日本人を演じている場合がほとんどでした。それが、先述したような学校行事に参加し、特にピアノの発表会ではそれなりの手ごたえを感じてことで、徐々に心の中で自己顕示欲が芽生え始めてきました。
とはいっても、心変わりしたところで英語に不自由なことには変わりなく、的確な意見や自分の体験談を語ろうとする分、言いたいことが言えない歯痒さを感じることも増えていくばかりでした。受験が本格化するまでにするべきことが定まってきており、なおかつ時間も十分あるこの時期だからこそ、この不満を解消するために努力するべきだと感じました。
最後に、私のイギリスでの学業を支援してくださっている財団の方々に改めて感謝を述べたいと思います。自分がやりたいと思ったことに一直線に向かっていけるのは、皆様のご協力があってこそ成り立つことです。これからも体調に気を付けて精進してまいります。