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Mさん(女生徒)都立桜修館中等教育学校出身

渡英して4か月が経ちました。初めての海外生活で大変なことや辛いことも沢山ありましたが、それを凌ぐ楽しい経験と新しい発見に触れ、充実した日々を過ごすことができました。学期の終わりには、寮生が投票するBest citizenにFettesへ入学して間もない私が選出され、達成感を持って1学期を終えることができました。
今回のレポートでは日常生活で感じたこと、学習面の2つに分けて記載します。

・日常生活で感じたこと
9月初めに渡英し、ずっと憧れていた国に来ることができてとても嬉しかった一方で、着いてからの約2週間は生活に慣れることに大変でした。人種やバックグラウンドが全く異なる人達との寮生活、英語のみの日常、日本と全く違う授業形式など、集団生活についていくので精一杯でした。また、外国の友達は、盛り上がる話題や笑いのポイントが違うため、日本の友達と話すときのように接することができず、もどかしく感じることがありました。多くの生徒は3年以上Fettesにいてグループが既に出来上がっており、英語で入っていくというのも大変なことの一つでした。一対一の会話はできても大人数の会話の時はうまく入っていけず、ずっとニコニコしているだけで、「あまり楽しくない。」と感じることもありました。特に辛かったことは、初めの頃慣れていなかったと言うこともあり、自分の力を存分に出し切れなかったということです。
しかし、渡英後3週間ほどで徐々にFettesの生活にも慣れ、音楽やスポーツなどのアクティビティーが始まるとQOLが一気に改善されました。その大きなきっかけとなったのは音楽です。グランドピアノ/Steinwayを好きな時に独り占めできる最高の環境があり、2週間に1回行われるcoffee concertで大人数の聴衆を前にして3回もピアノの演奏をしました。また、サックスはJazz band・orchestraとensembleに参加し、11月末にAutumn concertで演奏しました。これらの演奏会を通じて色々な人から私自身の存在を認められ、多くの人から話しかけられ、私の良さを理解してもらえる良い機会になりました。日本で頑張ってきたことがイギリスでも認められて、大きな自信となりました。
もう一つ、私を勇気付けた出来事は、11月にラグビー日本代表vsスコットランド代表の試合をBTマレーフィールドで観戦したことです。6万人を超える完全アウェーの観衆の中、日本を代表して戦っている選手の姿に自らを投影し、同じ日本人として私も頑張ろうと決意を固めることができました。
 スポーツでは長距離走を選択し、エジンバラのきれいな街並み見たり、イギリスの季節の変化を感じたりしながら、週に三回走っています。
 音楽やスポーツを通して、新しい友達も沢山できました。その多くはアジアやヨーロッパからの留学生で、異国で生活するという境遇が同じせいか、とても話も合い「心から楽しい。」と思える瞬間が増えました。できないことに気を取られず、できることに目を向けて取り組んでことで、楽しく充実した秋タームを送ることができました。
・学習面
私は経済、数学、地理をとっています。選択科目が3科目+EPQ(エッセイ)であるため、空き時間を利用して、各授業の復習と地理を重点的に勉強しています。数学では、Math challengeに参加し、Goldを取ることができてとても嬉しかったです。英語での授業に困ることは少ないですが、エッセイは不慣れなこともあり、高得点を取るのは難しいです。それでも大学受験の時は英語のレベルは関係なくみんな同じように試験を受け、その中でも高い位置にいなければならないため、努力して良いエッセイを書くことができるように頑張ります。
最後になりますが、ここまでの多大なる支援をしてくださっている田崎財団の方々、そして困った時にいつでも話を聞いてくれる日本の家族、友達に感謝します。 “venture outside your comfort zone, the result is worth it”(心地よい場所から飛び出すの、必ずそれに見合うものが得られるわ)私が好きな映画の主人公のセリフでイギリスに来てからも心に置いている言葉です。イギリスでの生活は、日本よりも大変なこと、うまくいかないこと、自分でやらなければいけないことが多いですが、そんな環境にいるからこそ、これから先「自分が思い描くような人になれる。」と信じて精一杯頑張ります。