お知らせ

都立立川国際中等教育学校 Mさん(女生徒)

Christ’s Hospitalでの最後の半年は、想定外の形で締めくくられる事となりました。世界的に大きな変化をもたらしたコロナウイルスにより、私達留学生に限らず、全ての生徒がやむなく突然の帰国や帰宅を迫られました。

今年Christ’s Hospitalを卒業するはずだった私を含むGreciansにとっては、あまりにも急過ぎる友人や先生とのお別れに戸惑いを感じると共に、試験のこと、大学のことなど自らの人生の大きな岐路となりうる出来事がこの先どうなるのか分からないという不透明さに不安で仕方がありませんでした。そんな時も先生方は生徒の不安を取り除くために、学校として今後どのような対応を取るか、オンライン学習の進め方を迅速に明確に決定、伝達してくださり、そこでChrist’s Hospitalの組織としての強さを感じました。英国を経つと決まった日から、自分の部屋にある荷物を整理し始め、パッキングを着々と進めていました。2年間使った教科書、授業でとった莫大な量のノート、テストの為にプリントした重い過去問、IELTSのessay、ホッケーのスティックとスパイク、CHのsports wear、CHの友達やホストファミリーから貰った誕生日カードなど2年間のCHでの寮生活やhost familyと過ごした休暇での思い出がフラッシュバックしてきて、改めてこの2年間多くの人と出会って、それぞれの人から影響を受け、たくさんの人に支えられて、今までで一番濃厚な2年間を過ごすことが出来たのだと思いました。CHに来ていなかったら自分は今どのような人間になっているのか、何を基準に大学を選んで何を専攻しているのか全く想像もつきません。CHでの2年間は確実に私の人格形成の最終段階に大きな変化を与えてくれました。

帰国後、2年前まで私の英会話レッスンを5年間受け持ってくれたイギリス人の講師にお会いしたところ、全く別人を見ているようだと言ってくださいました。英語のレベルはもちろん、コミュニケーションを取ろうとする積極性、英語で自分のことを話すときの自信を持った表情、CHで様々な困難を乗り越えたからこそ出来た自信、日本にいたときの私とは異なる、もしくは元々私の中に潜在していたものの見せることのなかった一面がCHでの2年間によって見えてくるようになったのだと思います。このCHでの2年間によって、今の自分の姿が少しでも世界で通用する国際人に近づいていて欲しいです。さらにこれからも自らの学力面、精神面、人間性を成長させるのは、1つ1つの場面で人との繋がりをとても大事にすることから来ていると思います。Tazaki財団との出会いで、自由と規律を重んじるイギリスの教育方針を知り、財団をなくして知り合うことはなかったであろう先輩や同期からたくさんの刺激を受けました。

私の中で一番欠かせない存在だったのはCHの寮の友人達でした。彼女達と価値観を共有しあったり、お互いの勉強を教えあったり、相談相手になってもらったりと、文化の違いや考え方の違いを受け入れ合って築いた友人関係は今まで持った人間関係とは何か一味違うものでした。そして、2年間を通して非常にお世話になったホストファミリーには単純に文化交流だけではなく、第2の家族のような温かさを常に感じさせてくれると共に時事問題について様々な観点から食事中にお話したり、積極的に自分の考え方を表現するための刺激をたくさん受けたと思います。

来月から、大学の授業が始まろうとしています。新たな学びの場でも、人との繋がりを重んじて、さらに多くのことを吸収していきたいです。