お知らせ

Nさん(University College London , Linguistics(International Programme) / Kingswood School出身)

大学生活も12月で3ヶ月を迎え、ようやくロンドンでの生活にも慣れ授業内容も楽しめるようになってきました。今回は、大学生になって感じたUCLの雰囲気や授業のシステム、そしてsixth form時代との寮生活の違い、日本人間の交流などについて話したいと思います。

私の在籍する言語学部は、Term1は週4日、Term2は週3日、言語学専用の建物にて授業が行われています。Syntax, semantics, core issues, children’s language acquisition, そしてphoneticsと5つの科目があり、Lectureでは同学年の生徒4~50人と一緒に講師の授業を聞き、Tutorialではより少ない10名ほどの人数で先生からlectureの補足説明を受けたり、練習問題に取り組むこともあります。比較的少人数での授業が多いため、生徒側からの質問もしやすく、とても双方向的なスタイルに感じています。教室での勉強時間は日本の大学に比べもしかすると少ないかもしれませんが、その分課題が多いため休みの日も学校に来て宿題を行うことが多くあります。特にSyntaxでは、週に2回グループで取り組む課題が設定され、その答え合わせを次回のlectureで行う形で授業が進んでいきます。先生から一方的に教わるのではなく自らの考えや知識を使って理論的に答えを導き出すことが日々要求されるので、大変ではありますが刺激的でとても面白いです。また、教科書を全く使わないのも特徴の一つではないでしょうか。もちろん復習の際やテスト前は不便ではありますが、教科書がないことによって得られるメリットも多く感じています。第一に、予習をすることができないため自分のアイデアを存分に活かして新しい提案をすることができます。毎週の課題で求められるのは「正解」ではなく、どう考えて結論に至ったのかという思考のプロセスであるため、答えを知らないことがとても重要です。また、教科書通りに授業を進める必要がないため、生徒から質問があった時はそのトピックについての授業にシフトすることも簡単にできます。以上の点から、UCLの授業は生徒の自主性や考える力を育てるための仕組みが整っていると言えるでしょう。

学部にもよりますが、ロンドンに位置しているということもあって留学生の割合も非常に高く、日々様々な価値観に触れながら生活できることも特徴です。Sixth formの時より更に、異文化そして風習をお互いのありのままに受け入れる雰囲気があるように思います。そのため、無理に周りに合わせる必要もなく自分らしく生活できる環境になっています。

私が今現在住んでいる寮は、学校から地下鉄で約40分の所にあるPaaddington駅の近くにあります。毎日の電車通学は大変ですが、シャワー、トイレは部屋についており一人部屋のためとても暮らしやすい寮だと思います。私は食事がつくタイプの契約にしているため、平日の朝晩と休日のブランチと夕食が提供されます。Sixth formの頃とは違い、寮というよりはビジネスホテルのようなシステムで、隣人との交流も自分にあった方法で取ることができます。一年目以降はシェアハウスをする人も増えるようなので、2年生からどう暮らしていくか検討したいと考えています。

ロンドンに住むことで、他の大学の生徒や企業に勤める日本人と出会う機会もとても多くなりました。特に印象的だったのは、同じ学部の日本人の方に紹介していただいた孫正義育英財団の財団生達との出会いです。同学年だけでなく、小学生くらいの子や大学院生なども在籍しており、それぞれの分野で既に活躍が期待されている人が多くいます。自分の興味がある学問に熱中している姿、そして自らの会社を運営している姿などを見ていると大きな刺激を受け、私に何ができるかを考えさせられる毎日です。
また、UCL内にはJapan Societyと呼ばれる、日本人はもちろん日本が好きな、もしくは日本語を学びたい外国人も所属できるコミュニティーがあります。希望すれば日本語のレッスンで先生を務めることもでき、また頻繁に開催されているイベントに参加すればメンバーとの交流も簡単にできます。

ロンドンは立地的にも非常に便利で暮らしやすく、世界中から優秀な学生が集まっているため大学生活を送るには最適だと感じています。これから先、勉強はもちろんインターン等の課外活動にも力を入れていきたいと考えているので、限られた時間の中ではありますが、何においてもチャンスがあれば最大限に挑戦していきたいと思います。今後もよろしくお願いいたします。