お知らせ

Iさん(University of Edinburgh, Architecture / Kingswood School出身)

早いもので、あっという間に大学の一学期がすぎ、クリスマス休暇となりました。私は昨年の9月からエディンバラ大学で勉強をしています。エディンバラは美しい古都の佇まいと首都の賑わいを兼ね備える、青い海と緑の丘に囲まれた良い街です。もともと希望していた大学に入れたわけではなかったため、再渡英の準備をしていた夏の間は複雑な気分になることがなかったといえば嘘になります。しかし渡航後、水平線を複雑に飾る旧市街の屋根の並びとその横にそびえる丘のような大きな露頭(アーサーの玉座と呼ばれています)、そそりたつ火山岩の上に座するエディンバラ城といった景色が散歩中に目に飛び込み、あっという間にこの街が大好きになりました。通学路を歩きながら谷の向こうに見える旧市街を眺めるとき、本当にここにいられることに喜びを感じます。私の所属する建築学部の授業では実際に街を歩きながら様々な建物を観察する機会があり、古い建物に特に興味がある私としては実物をたくさん見ながら学べるという意味でもうってつけの場所です。
今学期の授業は対面とオンラインのハイブリッドで行われました。絵を描いたりエッセイを書いたり模型を作ったり、今まで経験したことのないような忙しさでしたがどの科目も楽しんで行えたと感じています。教室の人数制限のために2週間のうち1週間しか教室で模型作りなどの作業ができないので何度も自分の部屋と教室に物を運ばなくてはならず大変さも少々ありましたが、次の学期からは対面授業が増えそうなので楽しみにしています。

大学に入ってから思ったのは、ここには様々な人がいるので誰にでも居心地のいい場所を見つけられるのではないかということです。多様性を認めるというのは言うに易く行うに難いことだということはよく認識されていることだと思いますが、大学のコミュニティというのはあまりに多様な人々で溢れており、個人個人が自分に合ったものを選び合わないものを選ばないことができるため多くの人が心地よく過ごせるのではないかと感じました。これまでの学校とは違い毎日同じクラスメートに一日中会っているわけではないのである程度自分から積極的に動くことは必要ではありますが、大きな大学なので様々なチャンスがあります。
ソサエティもその1つで、一学期は紅茶、クイズ、モダンダンス、トールキン(指輪物語の作者)のソサエティに参加しました。趣味の合う友人にも会え、良いリフレッシュにもなるのでいつも楽しみにしている時間です。また、エディンバラ大学の良いところの1つは留学生が多くいることだと思います。私のような正規の留学生はもちろん、交換留学生もたくさん受け入れており、様々なバックグラウンドの人がいます。また出身地だけでなく、ソサエティに行くと修士課程や博士課程の人とも会えるので色々な人から興味深い話を聞けるのがとても面白いです。

大体常に課題に追われ、余裕があればソサエティに行き、気がつくと一学期があまりにも早く終わってしまっていました。聴講していた地学の授業の巡検で(地質学の世界では)とても有名な地層を見に行ったこと、プレゼンテーションの前日に夜まで教室で作業をし、模型を持った友人と帰り道を歩いていたら通りすがりの建築士の方に話しかけられたこと(スコットランドの人はとてもフレンドリーな気がします)、大学のイベントでスコットランドの民族舞踊であるケイリーを体験したことなどが特に思い出に残っています。休暇中はのんびりし、リフレッシュしてまた来学期を楽しみたいと思います。