お知らせ

Uさん(男生徒)国立東京学芸大学附属高等学校出身

イースター休暇に入りスコットランドもやっと春らしい雰囲気になってきました。春の陽気と花の芽吹き、8時半頃まで日が出ている日の長さが初めてのスコットランドの春を楽しみにさせてくれます。

渡英後はやくも7か月以上がたちました。まずは学校内外での生活について書き記したいと思います。

春タームは一年通して一番短いタームであり、Fettesでは僕の学年は大きなテストもなく比較的穏やかに過ぎていったような気がします。学校生活にはすっかり慣れてきて、毎日を楽しく過ごせるようになってきました。まだまだ英語力は中途半端ですが少しずつ友達との会話も十分に楽しんで伝えたいことを不十分ながらも伝えられるようになってきました。学校内の行事に関しては寮対抗のスポーツ行事、チャリティー関連のマラソン大会やlog carryingと呼ばれるチャリティーなどスポーツやチャリティーのイベントも多々ありました。今学期からトランペットも始め、音楽活動まで手を伸ばしていこうかなと挑戦している次第です。前学期同様積極的にクラブ活動も取り組み、Physics ChallengeとBritish Physics Olympiadといわれる物理の大会的なものに参加し成績を残しました。

学業面では前学期と比べて成績も安定してきたところだと思います。数学は少しずつ日本で習っていないような範囲も出てきましたが、復習で理解を深めているので特に問題はありません。物理も数学と同様で少しずつ複雑化していますがいろいろなリソースをつかうことで幅広く復習演習を行えているため、テストでも安定した点数を得ることができていると思います。前学期の一番の課題であった歴史も毎週のように練習エッセイをかいて先生に提出するという地道な練習のおかげもあってかスコアもだんだんとれるようになってきました。エッセイ科目であることから歴史は日々の勉強も時間をたくさん取り少し苦労しているところもありますが、六月にあるテストに向けて一番力を入れて勉強しています。アートでは自由な創作活動ができるゆえにすこし手のつけようがない部分もあります。また美術を日本でとったことがなかったために技術的な面でも少し苦労しています。しかし先生にアドバイスなどをもらい、放課後や暇な時間に絵をかいたり作品を作ったりすることで少しずつ自信もついてきたように感じます。アートのテストは一番最初にあり、少々手探り状態ではありますがしっかりと準備して挑みたいと思います。

EPQと呼ばれる探究活動も僕は取っているのですが、(通常Fettesでは3教科プラスEPQが推奨されており、4教科選択している場合はEPQを落とすことが容易)EPQは4000から5000語の論文とプレゼンテーションから成っています。トピックや探究する内容は個人で決めていいので僕は自分の興味関心のあるトピックにしました。EPQは自由度が高く、個人の関心ややる気によるところがあるために大学受験時のPersonal Statementに堂々と描くことができます。

今回は日本とイギリスでの個人意識について少し述べたいと思います。

先日、日本の日付の記載方法でノートにその日の日付を書いたところ、隣に座っていた友達になんでそんな順番で書くのかと驚かれました。日本では年月日の順番で書きますが、ヨーロッパでは逆の日月年の順番で記載します。当時僕はこれはただの文化の違いだと思っていたために理由は答えられずにいて、その友達に言わせると日が一番重要な情報だからヨーロッパの書き方のほうが自然と言われて論破されました。少し調べてみても明確な理由は見つかりませんでした。

僕が一番最初に考えたのは英語と日本語では所属と従属をいう時の順番が違うということです。たとえば A ball in a box を日本語に直すと「箱の中の玉」となります。Inではなくofを使ったとしても、one of all は日本語で「全部の中の一つ」となります。英語では従属するもの、その所属という順番ですが、日本語では所属、そしてそれに従属するものという順番になります。これは各々の日付の書き方に合致します。 ではなぜ日本語と英語ではその所従属の表し方が違うのかと考えたとき、所属と従属のどちらに重きを置くかということが一番の理由だと思いました。日本では所属や組織が大切で、そのあとに内容や個人が来ます。一方ヨーロッパでは内容や個人がまず重要でそのあと補足的にその所属や組織の情報が加われます。これはそれぞれの個人意識に関連しているとも読み取れます。一般的に日本は個人はあくまで個人であり、組織や団体に個人を適応させていくことが重要という考えが多いと思います。それに対してイギリスはじめ西洋では個人があってこその組織や団体、つまり個人が最優先という意識があるように思えます。

この意識の違いは言語だけでなく日々の生活でも感じることがあります。

たとえばクリスマスのキャロルサービスに行った時の聖歌隊が皆それぞれ好きな衣装をまとい、歌っている間は皆それぞれ好きな体の動きを加え、それぞれのソロパートがあるなど、これらのものをみんなでそろえる日本からすれば少し雑多に思えるようなことがありました。他にもアートの授業内でクラス全体で作品を描くという活動をしていたところ一人一人がその作品に自分らしさを出した部分を加え迷いもなく作品に描き入れていきました。日本で同じことをすると、クラスとしての作品を作るということを優先させて、誰かが先に描いた何かに似せたり同じような方法で次の人もその作品に描き入れていくと思います。

このように日本とイギリスでは、もちろんイギリスでの生活はまだ一年にも満たないため断言するだけの経験も知識もないですが、個人意識、個人の大切さ、所属・組織の大切さが大きく違うなと渡英してから感じました。