お知らせ

Aさん(女生徒)国立学芸大学附属高等学校出身

この2年間は学業面と共に精神面、考え方が大きく変わり成長出来たと実感しています。今回は、パブリックスクールの生活で得た教訓、もう一つはイギリスだからこそ味わえる旅”Interrail”についてお話しします。

私が一番重要だなと感じたことは、 ”Connectivity“とそのネットワークを広げようとする”Courage”です。

留学1年目は、とにかく勉強ばかりで友達と遊ぶ時間さえもったいないと思い、週末にあったSocialising timeには参加せず、ほぼ勉強ばかりして過ごしていました。その時は、常に余裕がなく焦ってばかりだったと思います。2年目も大学受験に向けて張り詰めていました。転換期となったのは最終学年の冬に行われた生徒主体のミュージカルにHouse of front (接客係)としてボランティアに参加した時です。一緒懸命に接客をしていたところ、観客の1人のおばさまが私に近づいて”あなたの笑顔は最高ね。とてもいい気持ちになる”とおしゃって下さいました。その時に私は人と繋がれる事に喜びを感じました。その後、自分から輪を広げていこうと思うようになりました。

一次は受かったもののCambridgeの面接結果で不合格通知を受け取った時、かなり落ち込みました。そんな時、私がイギリスに来たのは何の為か、今後について改めて深く考える事が出来たのは、沢山の方々が励まし、アドバイス下さったからです。周りの人々の優しさ、支えられて過ごしていた事を実感しました。私の強みは何か、本当に大切なものは何かを考えた時、”Connectivity”(人と人の繋がり)だと思いました。

その後、私が将来深く学びたい自然環境問題についてPersonal Statement でも引用した尊敬する本の筆者の方に私なりの見解を書いた探究エッセイ(Extended Essay)とともにお手紙を送りました。その方から沢山のアドバイスを頂き、さらにその分野について考えを深める事が出来ています。Christ’s Hospital のOBが集まるグループセッションに参加し自然保護家また研究者の方の登壇を聞きました。そこで私の学びたい事、将来の夢についてお話しした所、自然保護区調査のSummer Courseを紹介くださりました。さらにその際に参加していたOBOGの皆様から、そのSummer Course受講の援助をいただきました。実際に卒業後、CHの学生支援団体のサポートのもとそのSummer Course に参加し将来のキャリアに繋がるような最高の経験ができました。帰国の際には、自然環境保全を研究される日本人の教授と連絡を取り、お会いする予定です。”Courage”(勇気)を持って自分から飛び込む事で世界は広がると実感しています。

また友達との時間を大切にしたり、他学年の子達とも積極的に声をかけたりしました。特に、KneppというCHから6kmほどの国立自然保護区を学校のみんなに知ってほしいと思った時、私が入っているクラブEco-rangerの仲間や先生、Kneppのスタッフと の方々をつなぎ、School tripを計画し実行しました。参加した生徒は皆、Kneppで見る野生動物や自然に感激していて、私はとても嬉しかったです。自分が知ってほしいと思う事に他の人達を巻き込み、輪を広げていく、その事の素晴らしさに気付きました。

このような私の自然環境に対する熱意、行動が認められ”Environmental action”というその年最も自然の為に行動した生徒に送られる賞を卒業式でいただけました。Tazaki 留学生に応募した時から目標していた環境問題への取り組みがこのように評価された事がとても嬉しいです。

最後に旅のすすめを書きたいと思います。イギリスでは、Interrailと呼ばれる若者に対して欧州全ての列車が乗り放題になる日本の青春18切符のようなシステムがあります。卒業後、私はCHの友達とヨーロッパをバックパックで旅をし、イギリス以外の国の文化や人々を知り、感激しました。トラブルもあったのですが友人と協力して乗り越え全力で楽しんだこの経験は一生忘れないものです。

この2年間、支えて下さったTazaki 財団の皆様、先生、友達、ガーディアン、ホストファミリーそして家族に本当に感謝の気持ちで一杯です。一番最初の留学生レポートでは、好奇心” Curiosity”を持っていきたいと宣言していました。さらにこの2年間で学んだ”Connectivity”そして”Courage”。この3つの”C”を忘れずに大学生活を送っていきます。どうぞこれからもよろしくお願いします。