お知らせ

【Christ's Hospital】 Mさん(女生徒・都立日比谷高等学校出身)

二か月あった夏休みも終わりを迎え、とうとう最高学年(13年生)としての生活が始まりました。7年生から12年生までが縦割りで住んでいた寮を離れ、これからの一年間は同学年のみでの生活です。もちろん、スポーツや食事の際など他学年と交流する機会は多々ありますが、寮自体は他の建物から少し離れた場所にあり勉強に集中できる環境が整っています。今まで他の寮に住んでいた人とも新たに知り合い、まるで別の学校に来たかのような新鮮な毎日を過ごしています。

新学期とともに大学受験のプロセスも幕開けとなりました。受験生はpersonal statement と呼ばれる自己アピールをする文書を書きます。ここには、今までに行った志望学部に関するWork Experience(職業体験)や読んだ本、志望動機などを書きます。字数やフォーマットが決まっており、先生に何度も添削してもらいながらなんとか締め切りまでに書きあげられました。他には自分の成績、先生方が書くreferenceなどを合わせてインターネットから各大学に送ります。申請ボタンを押した後に大学から直接届く確認メールを受け取った時には、なんとも言えない緊張感を感じました。

私はイギリスの大学で、数学哲学を専攻することに決めました。英名ではMathematics and Philosophyといい、数学は数学科の人と、哲学は哲学科の人と同じ授業を受けることになります。大学で哲学を学ぶことは、イギリスでは日本よりもずっと一般的です。多くの人は私のように他の教科と組み合わせて学ぶjoint degreeを選択します。例えば、物理と哲学、歴史と哲学・・・PPE(Politics, Philosophy, Economics)は一番有名な哲学のjoint degreeではないでしょうか。私の志望学部では、学年が上がるごとに選択の単位が増えるためにどちらかの比重を上げたり、またはどちらも均等に勉強することが可能です。哲学は、高校生のうちからA-levelの教科として勉強したいと考えていましたが、高度な言語能力を要するために、渡英当初は英語の壁に阻まれていました。それでも夏休みに通った哲学のサマースクールや、哲学の先生との週一度の個人セッションは私の哲学を学びたいという気持ちを強めていきました。

今は出願が終わったので、大学からのオファーを待っている状態です。日本とは大きく違う受験システム・・・私たちは第一期生なのもあり、手探りの部分も多いです。それでも、周りの友達と励ましあいながら、または日本の友達とも応援しあいながらなんとか乗り越えていきたいです。